前歯の黒ずみが気になる　〜金属を外してセラミックで治療したケース〜｜小児歯科・矯正治療なら芦屋の歯医者｜いわもと歯科・矯正歯科の

こんにちは

阪急芦屋川駅前

いわもと歯科・矯正歯科

院長の岩本です。

皆様はずっと前に入れた被せ物が

変色していたり、

中の金属が見えて

見た目が気になっていたり

ありませんでしょうか。

患者様は40代女性。

笑った時の前歯の黒ずみを

気にされていました。

治療前と治療後の写真になります。

治療経緯

お口の中を拝見しますと

前歯の被せ物の縁の歯ぐきが下がり、

キワが黒くなっています。

患者様いわく、かなり前に

治療した被せ物とのことでした。

お口の中の状況と、レントゲンの写真から

古い被せ物はメタルボンドクラウンで、

歯の土台の補強はメタルコアという

金属の土台が入っていることが考えられました。

金属の材料は強度は強いですが、

経年的な変化の中で、

金属イオンが溶け出し、

金属アレルギーの症状が出たり

この患者様のように歯の色が変色してしまったり

歯茎の色まで変色させてしまったりします。

（メタルタトゥーと言います）

一昔前までは、前歯のセラミック治療では

メタルボンドクラウンという

金属のフレームの上にセラミックを盛り上げた

数せものが主流でした。

最近ではジルコニアという材料の

精度と加工技術が上がっており

ジルコニアのフレームの上にセラミックを

盛り上げた前歯の被せ物が

最も色も綺麗で金属のような

変色や、金属アレルギーの心配もないため

オススメです。

治療の流れ

被せ物とメタルコアを外すと

この患者さんの場合は

ご自身の歯の色が黒く変色していました。

幸い歯茎の色までは変色がなかったため、

歯茎の処置は行う必要がないと判断いたしました。

また、今回は根の先に炎症の像が確認できたため

根管治療を行いました。

元々メタルコアが入っていた

残っている歯の変色部分も

ファイバーのコアにやり変えました。

この時、変色が虫歯によるものではない

ことを確認し、健康な歯の部分を

出来るだけ温存するよう努めています。

ファイバーコアは

歯の強度と近いく、

• 歯が割れてしまうリスクを下げられる
• 金属を使わないため変色を引き起こさない

といったメリットがあります。

そして土台の歯の形を整えた後の写真です。

歯茎のキワの歯の変色が

出来るだけ歯茎の表面に透けないよう

歯茎のキワを圧排糸という糸で押し下げて

形を整えました。

その後、歯茎のキワの正確な型を取るために

シリコンの歯型と

スキャンでの歯型のデータを組み合わせ

セラミックの歯を製作いたしました。

今回は上の前歯という

見た目の綺麗さが重要な部位でした。

また、横の歯は治療されていない

天然の歯でしたので

歯の変色が透けにくいジルコニアの表面に

セラミックを盛り足した被せ物を

患者様とご相談の上、選択いたしました。

完成後の写真です。

昔の治療では金属のフレームの上

にセラミックを盛り足していましたが、

今回の治療では

ジルコニアの上にセラミックを

盛り足しているので

経年的な色の変化もない

治療になりました。

土台の歯の色の変色は強かったですが、

色の透けにくい材料と

セラミックを組み合わせることで

歯ぐきへの色の抜けを最小限にしています。

シリコンの歯型を用いて精度よく製作した

セラミックの被せ物は

しっかりとメインテナンスを行うことで

長持ちが期待できます。

今回の治療のまとめ

治療費

根管治療費（保険治療）

ファイバーの土台：22,000円（税込）

ジルコニアセラミッククラウン：165,000円（税込）

治療回数・期間

７回（根管治療で3回）

約２ヶ月

【リスク・副作用】

経年的に歯茎の位置の変化が起こり得ます。強い衝撃が加わると、かぶせ物が欠けたり割れたりする可能性があります。必ずしもご希望の見た目通りにならないこともあります。継続的なメインテナンスが重要です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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